ツーリングガイド

バイクに乗れる気温の目安と体感温度

本当の限界は氷点付近です。0°C近くでは、日陰のコーナーや橋、陸橋に、日なたの道路が解けたあとも霜やブラックアイスバーンが残ります。それより上では、温度計の数字よりも装備と速度のほうが限界を左右します。

その日のツーリングで見るべき数字は、走っているときの体感温度です。温度計が5°Cでも、70km/hで走れば、露出した肌の体感はおよそ−2°Cです。

シーズンの目安になるのは、5°Cを下回る日が6日続くかどうかです。気候学では、日平均気温が5°C未満の日が6日続くと、植物の生育期間が終わったとみなします。この基準を、ツーリングシーズンの目安として借りています。寒い日が1日あっただけでは、シーズンは終わりません。

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バイクでの体感温度

露出した肌の体感温度(ウィンドチル) −2.3°C 市街地、60〜80km/h:−1.8°C〜−2.7°C 温度計はプラスでも、露出した肌の体感は氷点下です。

バイクの体感温度表

気温市街地70km/h郊外の一般道90km/h高速道路130km/h
+10°C4.7°C4.1°C3.2°C
+5°C−2.3°C−3.1°C−4.2°C
0°C−9.3°C−10.2°C−11.7°C
−5°C−16.3°C−17.4°C−19.1°C
−10°C−23.4°C−24.6°C−26.5°C

米国国立気象局(NWS)のウィンドチルの計算式を、各列に示す速度で計算しています。点線の高速道路の列は、NWSが公表した表の範囲外です。数値は露出した肌の体感で、ウェアに覆われた肌の体感ではありません。

シーズンの終わり

その日のツーリングを左右するのは、走る速さです。シーズンを左右するのは、寒い日が続くかどうかです。下の3段階は、バイク向けの基準ではなく、公表されている気候の定義をもとにしたRoveri独自の目安です。

  1. シーズン終盤 <10°C · 5日

    気象学上の秋です。まだ走れますが、ツーリングは暖かい時間帯に合わせて計画しましょう。

  2. シーズン終了 <5°C · 6日

    シーズン最後のツーリングを計画し、バイクをしまう時期を決めるための、Roveriの目安です。

  3. 冬 ≤0°C · 5日

    気象学上の冬です。路面の凍結が現実の心配になってきます。

10月25日〜2020年11月25日の日平均気温 5°C未満の日の下に連続日数を表示
0°5°10°15° 日平均5°C 10月25日 27日 1 1日でリセット 29日 31日 2日 4日 6日 1 1日でリセット 8日 10日 12日 14日 16日 18日 20日 1 2 22日 3 4 24日 5 25日 6 11月20日にシーズン終了 6日目で確定:11月25日
5°C以上5°C未満

このグラフは、2020年秋のミュンヘン周辺のデータです。寒い日が単発で2回ありましたが、どちらも1日で途切れてカウントはリセットされました。シーズンが終わったのは、11月20日から寒い日が6日続いたときです。日平均気温はNASAのPOWERプロジェクトのデータです。

数字はあくまで平均。実際の寒さは、走る場所しだい。

Roveriは、今いる場所が今日ツーリング日和かどうかを表示します。おすすめの行き先では、近くの目的地を1時間ごとに評価します。おすすめの行き先はRoveri Proの機能で、無料トライアルがあります。

Roveriで天気を確認

数字の根拠

計算のしくみ、街乗りでも高速道路とほぼ同じくらい寒い理由、そしてこのページのすべての数字の出典を解説します。

  1. 計算のしくみ
  2. 街乗りでも高速道路とほぼ同じくらい寒い理由
  3. 気温以外にツーリングを左右する要素
  4. シーズンの目安の根拠

計算のしくみ

この計算機は、米国国立気象局(NWS)の体感温度(ウィンドチル)の計算式を使っています。風に当たった素肌から、どれだけ速く熱が奪われるかを推定する式です。バイクでは走ること自体が風を生むので、式の風速の値に走行速度をそのまま入れています。これはあくまで近似です。式が前提にしているのは観測された風で、ライダーの走行速度ではありません。実際に吹いている風は、向きによって体に当たる風を強めたり弱めたりします。この計算機は、その風を計算に入れていません。

“If the temperature is 0°F and the wind is blowing at 15 mph, the wind chill is -19°F. At this wind chill temperature, exposed skin can freeze in 30 minutes.”

出典:US National Weather Service, Understanding Wind Chill

NWSは同じページで2つの適用範囲を示していて、この計算機はどちらも表示で知らせます。ウィンドチルは*「only for temperatures at or below 50°F」*と定義されているので、10°Cを超えると同じ式を延長し、結果を推定値として表示します。その場合も温度計の値より高くはなりません。また、NWSの表は60mphまでなので、97km/hを超えると、表の範囲外まで延長した値として表示します。この数値は素肌での体感です。シールドを閉じ、防風ウェアを着て、グリップヒーターを使えば、体感は温度計の数値に近づきます。この差を埋めるのが装備の役目です。タイヤは何度以下になるとグリップしなくなる、という話もよく耳にします。しかしグリップはコンパウンド、タイヤ自体の温度、路面で決まり、根拠として示せる公表されたしきい値は見つかりませんでした。そのため、このページでは数値を挙げていません。

街乗りでも高速道路とほぼ同じくらい寒い理由

この式では速度が小さなべき乗でしか効かないため、冷え込みの大半は走り出してから最初の数十km/hで生じます。5°Cのとき、停止から50km/hまで加速すると、肌の体感は6.3°C下がります。ところが50km/hから130km/hまで上げても、下がるのはあと2.9°Cだけです。軽いジャケットで街なかを少し走っただけでも、高速道路をしばらく走ったときと同じくらい身にしみることがあるのはこのためです。冷え込みの大半は、50km/h制限の市街地を出る前にもう来ています。装備選びもここから決まります。暖かいグローブと、首元までしっかり閉めた襟は、遠出のときだけでなく、通勤のような短い距離でも必要です。

気温以外にツーリングを左右する要素

雨は量より、降る時間帯

1日の降水量の合計を見ても、ほとんど参考になりません。朝7時に20分ほどにわか雨が降っても、9時までに上がれば午前中は乾いた路面で走れます。逆に、正午から降り続く小雨は、予報で「降水確率10%」だった午後を台無しにします。大切なのは走れる時間帯、つまり雨が降らず、路面が乾くだけの時間もとれた、ひと続きの時間です。出発の時刻と帰りの時刻を両方確認しましょう。朝は晴れていても、夕方4時に雨なら帰り道は濡れます。見るべきは1日の数字ではなく、走れる時間帯です。それでも雨に降られたときの走り方は、雨の日のバイクの走り方ガイドで解説しています。

風は、平均より突風

風は、ライダーがいちばん甘く見がちな要素です。平均25km/hの風でも、60km/hの突風が吹く日は、25km/hの風が一定に吹く日とはまったく別のツーリングになります。特に吹きさらしの道路や橋の上の横風には注意が必要です。確認すべきは突風の強さと風向きです。一定の追い風なら影響はいちばん小さいものの、突風や、道の向きが変わったときにはやはり車体があおられます。同じ強さの風でも真横から受ければ、車線の中でバイクが流されます。

気温と装備

気温が本当の意味で越えられない一線になるのは、氷点下に近づいたときだけです。それより上なら、線を動かすのは装備です。重ね着、防風アウター、グリップヒーターがあれば、3°Cの朝でも快適に走れることがあります。寒さそのものも安全の問題です。かじかんだ手は動きが鈍るからです。予報の気温は判断の出発点にすぎません。結論として受け取らず、自分の装備と走る速さに合わせて読み替えましょう。

路面

寒さがいちばん厄介なのは路面です。0°C近くでは、日陰のコーナーや橋、陸橋に、日なたの道路が解けたあとも霜やブラックアイスバーンが残ります。湿った朝は、いつも同じくぼみに水たまりができます。秋には、カーブにたまった濡れ落ち葉や、雨で流れ出た砂利も加わります。どれも気温の数字には出てきません。頼りになるのは、いつもの道のどこが冷えて濡れたままになりやすいかという土地勘です。

シーズンの目安の根拠

5°Cという線は、気候指標専門チーム(ETCCDI)が定める「生育期間の長さ」の指数から来ています。7月1日以降、日平均気温が5°C未満の日が初めて6日続いた時点で、生育期間は終わりとされます。10°Cと0°Cの区切りは、スウェーデン気象水文研究所による秋と冬の始まりの定義に基づくもので、それぞれ10°C未満が5日続いたとき、0°C以下が5日続いたときです。どの基準もバイクのために作られたものではありません。それでも使っているのは、公表された基準であり、たまたま寒い1日ではなく、季節そのものの移り変わりをとらえるからです。

暑さのほうが気になるなら、暑さとバイクに乗れる気温のガイドで、同じ計算機を+45°Cまで使えます。

おすすめの行き先

天気アイコンより、1時間ごとの予報。

おすすめの行き先は、アプリに収録された33,817か所から近くの目的地を選び、Apple WeatherKitの1時間ごとの予報をもとに、1時間ずつ評価します。街ごとに1日1つの天気アイコンを並べるのではなく、このガイドで見てきた1時間ごとの細かさで、実際に走りに行けそうな場所を比べます。

  • 収録33,817か所から、近くの目的地を1時間ごとに評価
  • 予報はApple WeatherKitから取得
おすすめの行き先の画面です。近くの目的地が、1時間ごとのツーリング日和で評価されています。

寒い朝の行き先

寒くない場所へ。

家のあたりの朝が寒そうな日は、おすすめの行き先が、走って行ける先の朝の天気を調べます。近くの目的地をひとつずつ、1時間ごとにツーリング日和かどうか評価するので、「走るかどうか」ではなく「どこへ走るか」を考えられます。おすすめの行き先はRoveri Proの機能で、無料トライアルがあります。

ツーリング日和の行き先を見つける方法

  1. Roveriでおすすめの行き先を開きます。
  2. Roveriが、周辺の目的地をツーリング日和かどうか1時間ごとに評価します。
  3. 走れる時間帯が一番長い場所を選んで、出かけます。

このページは平均の話。走るのは今日。

Roveriなら、今いる場所の今日のツーリング日和がわかります。

よくある質問

バイクは何度から寒くて乗れなくなりますか?

バイクに乗れる気温は、2つの数字で判断できます。その日のツーリングなら、走行速度での体感温度を見ます。気温5°C、速度70km/hでは、露出した肌の体感温度はおよそ−2°Cです。シーズン全体では、日平均気温が5°C未満の日が6日続くかどうかが目安になります。

今日はバイクに乗るには寒すぎますか?

まず走る速度での体感温度を、次に走れる時間帯、突風、路面の状態を確認しましょう。気温5°C、速度70km/hでも露出した肌の体感はすでに氷点下なので、予報の数字より装備のほうが大きく左右します。

バイクで時速100kmだと、体感温度はどのくらいになりますか?

時速100km、気温5°Cのとき、米国国立気象局(NWS)の計算式では露出した肌の体感温度はおよそ−3.4°Cです。気温0°Cのときは、およそ−10.6°Cになります。97km/hを超える速度では、公表された表の範囲外まで式を延長した値です。

バイクのツーリングシーズンはいつ終わりますか?

ひとつの目安は、日平均気温が5°C未満の日が6日続いたときです。気候指標専門チーム(ETCCDI)の生育期間の指数を借りたもので、バイク向けに作られた基準ではありません。寒い日が1日あっただけでは、シーズンは終わりません。

バイクの体感温度表はありますか?

はい、このページの計算機の下にあります。気温10°Cから−10°Cまでについて、市街地、郊外の一般道、高速道路の速度で走ったときの露出した肌の体感温度を示しています。計算には米国国立気象局(NWS)のウィンドチルの計算式を使っています。

体感温度(ウィンドチル)はバイクに乗るときにも当てはまりますか?

当てはまるのはライダー自身であって、路面ではありません。米国国立気象局(NWS)は、ウィンドチルを「only for temperatures at or below 50°F and wind speeds above 3 mph」と定義し、「applies only to people and animals」とも述べています。日陰になった橋の路面がどれくらい冷たいかは、別の問題です。

Roveriは、iPhone(iOS 18.6以降)で動作し、ダウンロードは無料です。おすすめの行き先はRoveri Proの機能です。Roveri Proは無料トライアル付きの任意のサブスクリプションで、ツーリングの記録自体は無料です。コードで検証済みの詳しいファクトシートはRoveriプレスページにあり、App StoreでRoveriを入手できます。

ただ走るだけでいい。
Roveriが覚えている。

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